高知の二期作農家さんを訪ねて(1)
ニュースを見るたび不安になる。
不安になるニュースばかりである。
全国を歩くと、美しい日本に感動する。
八百万の神々の住まう日本、この日本に生まれた幸運。
そんな日本が大好きなわけですが、どんなニュースも日本の危うさを感じるものばかり。
作曲家としてなんとか日本に貢献できないものかと、ずーっと考え続けている。
そんな想いが「日本を支える人や企業をを音楽で応援する」プロジェクトになっているわけですが、今回は高知。
高知にアプローチしたのは2021年
私は知らない土地に行くとまずレンタカーを借りてとにかく1周します。メジャーな観光地もダダダーっと巡ります。
そして全体を把握したらまずボスキャラが居そうな県庁、そして市庁、・・・の農林水産課、農業振興課、観光振興課、呼び名こそ地域で違えど、とにかく窓口に行って「ワタシは音楽家だ。あなたの地域のお役に立ちたい!!」と訴えまくる。
中央で訴えまくったら、少しづつまた地方に降りて行って、地方の役所で同じことをする。
だいたい「そんな方は来られたことがないので、我々としてもどう対応していいか・・・」と8割の方が言われる。そして「各部署で共有いたします」と言われて終わる。すごすごと帰ってくる。
そしてこのように言われたら、まず連絡はこない。
想いというものは「直接」じゃないと届かない。
どんなに素晴らしい資料をもって訪れようが、だいたい空振りに終わる。
やはり「こんな人がこういう想いでやっている」というのをダイレクトに見せることが大切だ。
高知というところは、中でも隈なく周った県のひとつである。
アプローチからどのくらいの年月を経たか忘れたが、女性の役所職員の方が「こんな方が興味を示されているので連絡してみてください」と返信をくださった。
・・・そのようなご縁から高知の話は始まった。
高知という土地は平地が広くはない。なので同じ田んぼから二回収穫をするという伝統農法「二期作」をやっている。しかしお米を作りすぎてはいけないという国の政策により「減反」を迫られ、農家の数も激減。なんとかこの地を盛り上げたい・・・
と連絡をくださったのが、高知県の米農家さんNさんだ。
とにかく現場に赴いて体験させてほしいと日程調整をし、2023年の7月。はじめてお会いすることとなったのだった。(続く)