作曲家・澤口和彦の台湾エッセイ ― 北港で100元になった男

給食当番ファンクラブ【給食係】

2026/08/14 22:06

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(台湾華語版在下方)【サワグチ君の台湾エッセイ】
今年4月、台湾・雲林県の古都、北港にいた私は、久しぶりに「文無し」の気分を存分に味わうこととなった。

特急料金の必要な列車に、乗車券だけでうっかり乗ってしまった。車掌に怒られ、罰金を車内で現金で支払わされる。

さらに、宿泊予定のゲストハウスでは、クレジットカードで払うつもりだったのに、現金しか受け付けてくれなかった。

こうして、ことごとく現金で支払いを済ませた私の手元に残った現金は、わずか100元。日本円にして500円ほどである。

ビールならコンビニでクレジットカードを使って買える。

しかし、私が欲しかったのは、北港で売られている落花生やイカリ豆、そして水飴を使った素朴なお菓子たちだった。

ところが、そういう昔ながらの店では、どこもクレジットカードが使えない。

クレジットカードでキャッシングを試みたものの、土日は受け付けてくれないという不思議な現象に遭遇し、これも不可能。

AIに相談すると、「貴金属を扱っている店で交渉してみろ」とのアドバイスをもらった。そこで3店舗ほど回ってみたが、すべて断られた……。

せっかく大好きな北港まで来たというのに、使えるお金は100元しかない。

こんなところまで来て、マクドナルドやケンタッキーで胃袋を満たしたくはない。しかし、町中華のような店では、当然クレジットカードは使えない。

……そういえば、台湾のケンタッキーは日本と味が全然違うと聞いたことがあるな。

これは調査だ。

調査でしょうがなくケンタッキーを食べるのだ。

そう自分に言い聞かせ、オリジナルチキンを2ピース食べて空腹を紛らわせた。

その後、落花生などがたくさん並ぶ商店に入った。

一袋100元と書いてある。

「これを買ったら、本当に一文無しになるのか……」

今考えてみれば、100元があろうがなかろうが、できることなどほとんど変わらない。

しかし、そのときの私は真剣だった。

店主に、

「このイカリ豆を30元分だけ売ってもらえないだろうか」

と交渉した。

すると店主は快く30元分のイカリ豆を袋に入れてくれた。

ゲストハウスに戻り、ビールと一緒に食べたそのイカリ豆のうまいこと、うまいこと……。

本当に、忘れられないほどの美味だった。

手元に残った70元。

結局、それを使うことはなかった。

翌朝、バスに乗るときも悠遊カードの残高が心配だった。何しろ、チャージするための現金がない。

地方の町で現金がないということが、どれほど恐ろしいことなのかを、身をもって思い知った。

とはいえ、これでも私はラッキーだったと思う。

なぜなら、もし宿代があと200元高かったなら、その日は野宿をしなくてはならなかっただろうから。

媽祖祭の巡行の折り返し点としても有名な北港。

しかし私は、まだまだ媽祖様に受け入れていただくには日が浅い日本人なのであった。

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【作曲家・澤口和彦的台灣散文 —— 在北港只剩100元的男人】
今年4月,我人在台灣雲林縣的古都北港,久違地充分體驗了一次「身無分文」的感覺。

我一不小心只拿著普通車票,就搭上了需要另外支付特急費用的列車。結果被車掌念了一頓,還得在車上直接用現金支付罰款。

更慘的是,我原本打算用信用卡支付住宿費,沒想到住的民宿只接受現金。

就這樣,所有費用都用現金付掉之後,我身上只剩下區區100元。

換算成日幣,大約只有500日圓。

如果只是想買啤酒,便利商店還可以刷信用卡。

可是,我真正想買的,是北港才有的花生、蠶豆,還有那些用麥芽糖做成的樸素傳統點心。

偏偏這些充滿古早味的傳統店家,沒有一家可以刷信用卡。

我也試著用信用卡預借現金,卻遇到一個很不可思議的狀況——週末竟然沒辦法辦理,只好作罷。

我甚至去問AI該怎麼辦,AI建議我可以去找有經營貴金屬的店家,跟他們商量看看。

於是我跑了三家左右,結果全部被拒絕……。

難得來到我非常喜歡的北港,身上卻只剩100元可以花。

都已經千里迢迢來到這裡了,我實在不想跑去麥當勞或肯德基填飽肚子。

可是,像台灣一般的平價小吃店,當然也不可能刷信用卡。

……

等等,我好像聽說過,台灣的肯德基跟日本的味道完全不一樣。

這是調查。

我是為了調查,不得已才吃肯德基的。

我就這樣說服自己,吃了兩塊原味雞,先把肚子的餓意壓下來。

後來,我走進一家擺滿花生等各種零食的傳統商店。

我看到其中一袋標價100元。

「如果買了這個,我就真的一毛錢都沒有了……」

現在回想起來,其實有沒有那100元,能做的事情幾乎也沒什麼差別。

但當時的我可是非常認真的。

我問老闆:

「這個蠶豆,可以只賣我30元的份量嗎?」

老闆很爽快地幫我裝了30元的蠶豆。

回到民宿後,我配著啤酒吃。

那個蠶豆,真的好吃到不得了。

好吃到讓我至今都忘不了。

最後,我手上還剩下70元。

結果這70元,我最後也沒有花掉。

隔天早上要搭公車的時候,我甚至還很擔心悠遊卡裡的餘額。

畢竟,我連可以拿來加值的現金都沒有。

我這才真正體會到,在地方的小鎮裡身上沒有現金,到底是一件多麼可怕的事情。

不過話說回來,我還是覺得自己算是很幸運的。

因為如果那間民宿的住宿費再貴200元的話,我那天晚上恐怕就只能露宿街頭了。

北港,是著名的媽祖遶境活動折返點。

但對媽祖而言,我這個日本人來到北港的時間還太短。

看來,我還需要再努力一點,才有資格被媽祖真正接納吧。

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